引越し作業中に破損してしまったら・・・
「引越し業者に言えば補償してもらえるの?」
「どう対応するの?補償までの流れを知っておきたい!」
と思う方も多いのではないでしょうか?
知っておくだけで、慌てず対応できトラブルも未然に防ぐことができます。
この記事では、
- 引越し中の破損に関する2種類の保険
- 具体的な補償の受け方
- 補償を受けるうえでの注意点
を中心にご紹介していきます。
目次
引越し中の破損!業者の補償範囲
引っ越しは、大きな家具を家から搬出しトラックに積み込み長距離を輸送しなければいけません。
その過程で落下や輸送中の衝撃による破損など引っ越しにはリスクがつきものです。
そのようなリスクに対応するために、ほとんどの引っ越し業者が「運送業者貨物賠償責任保険」に加入していることがほとんどです。
「運送業者貨物賠償責任保険」の補償額の上限は1000万円です。
さらに、引っ越しに関する保険には「運送業者貨物賠償責任保険」以外に「引越荷物運送保険」があります。
この「引越荷物運送保険」は引っ越し業者が免責される範囲にも適応され、保険適応範囲が広くなります。
それでは、ここから「運送業者貨物賠償責任保険」と「引越荷物運送保険」の補償範囲に関して紹介していきたいと思います。
「運送業者貨物賠償責任保険」の適用範囲というのは制限があるということです。
つまり、「何でも弁償の対象にならない」といことです。
① 運送業者貨物賠償責任保険
「運送業者貨物賠償責任保険」に加入していない引っ越し業者はほとんど無いといっていいでしょう。
この「運送業者貨物賠償責任保険」が適用されるのは、業者側に過失があった場合に限られます。
例えば、引っ越し運搬中に追突されて、それが原因で家具の破損などの場合は適用範囲外です。
もう少し、適用範囲外の場合を詳しく見ていきましょう。
適用範囲外は以下のものです。
- 交通事故
交通事故などで運搬物の破損などが生じた場合。 - 天災
台風や洪水などによって不可抗力により、運搬物の破損が生じた場合。 - 梱包不良
引っ越し業者によって梱包された段ボールの外側に損傷がなく、中に入っている荷物が破損した場合。 - 火災
引っ越し業者の過失でない火災によって、運搬物に破損が生じた場合。 - 貴重品
引っ越し業者が依頼主から申告されていない貴重品を破損した場合。
② 引越荷物運送保険
①で紹介した運送業者貨物賠償責任保険は保険の適用範囲が制限されていました。
一方、引越荷物運送保険は適用範囲は運送業者貨物賠償責任保険の範囲より拡大されているのが特徴です。
引越荷物運送保険の場合、依頼主の過失によって破損した場合にも適用されます。
もし、貴重品や保険適用の範囲を拡大したい場合は、この引越荷物運送保険をかけることをおすすめします。
引っ越し中に破損!補償の受け方
引っ越し中に家具などが破損した場合どのように補償を受ければいいのかは、業者によって異なります。
check(引っ越し業者A)
引っ越しによって、家具や家屋に傷や破損が生じた場合、まずは引っ越し業者の方に連絡してください。
その上で、当日作業をした者や営業の物が状況を確認するために出向き、補償に関して相談を行います。
携帯電話などによって破損状況を写真で撮影し、メールにて確認することも可能です。
補償に関しては、修理可能なものに関しては修理するのが基本ですが、修理できないものに関しては金銭での補償になります。
少額であれば業者の方で弁償可能ですが、高額なものは保険によって対応します。
check(引っ越し業者B)
作業は万全を期して進めていますが、万が一破損などが発生した場合は、すみやかに業者の方に連絡ください。
まずは、担当の社員が伺い、傷の確認や今後の対応などを相談させてもらいたいと思います。
基本的に、傷をつけたり破損した場合は、修理することにより補償可能です。
修理不可能な場合は、修理費などを支払することも可能です。
修理費を支払する場合、引っ越し日にその家具がどれくらいの資産価値を有していたかを基準として賠償金額を決定します。
破損の対応に関しては、引っ越し後3ヵ月以内での申し出にかぎって対応可能とさせてもらっています。
check(引っ越し業者C)
弊社では、引越運送賠償責任保険に加入しているため、万が一事故により家具や家屋の破損が発生した場合対応可能となっています。
破損が生じた場合は、まずは専門の修理スタッフにて修理可能かどうか、訪問し確認相談させてもらます。
もし、補修の方が不可能であると判断した場合は、購入時を起算日として査定を行い、その額にて賠償をさせてもらいます。
補償の範囲に関しては、見積もり時にお渡ししている「引越ガイドブック」に記載しているので、ご覧いただければと思います。
引っ越し3業者からわかることは、
①家具・家屋の破損が発生した場合、まずは業者担当者が破損の状態をチェックする
②修理可能なものに関しては、修理し、修理不可能な場合は賠償か保険を適用する |
が一般的な流れであることがわかります。
引越し中に破損が起こった場合のベストな対応法
破損が起こった場合、どのように対応するのがベストなのでしょうか?
注意するべきポイントは以下の4点です。
① 破損があるかどうかはできるだけ引越当日に確認する
② 担当者が破損を確認する時、責任者の名前を聞いておく
③ 具体的な補償の相談は責任者と後日行う
④ 後日判明した破損は、できるだけ早めに伝える
① 破損があるかどうかはできるだけ引越当日に確認する
時間が経過してから破損があるかどうか確認すると、作業員なども記憶が曖昧になる場合があります。
破損があるかどうかの確認は、できるだけ引っ越し当日に行うのがいいでしょう。
また、作業中に落下したりどこかにぶつけてしまったのを見た場合は、その場で確認しておくといいでしょう。
② 破損を確認した場合、責任者の名前を聞いておく
引っ越し当日に破損を確認した場合、その場で担当者を非難したりしない方がいいでしょう。
責任の所在がはっきりしない時点で、担当者も無闇に謝罪することはできません。
破損を確認した場合は、その段階で破損が発生したという事実を確認するだけで、後日責任者との間で相談するために、責任者の名前を聞いておきましょう。
③ 具体的な補償の相談は責任者と後日行う
破損に対する補償の相談は後日責任者との間で行いましょう。
修理可能か、または修理できない場合は賠償金や保険など細かな部分の相談を行いましょう。
こちらから連絡し、破損の状態のチェックなどをしに来てもらい、感情的にならず冷静に相談することがいいでしょう。
④ 後日判明した破損は、できるだけ早めに伝える
後日破損が判明した場合、できるだけ早めに伝えることが望ましいです。
保険などは、破損の申し出ができるのは引っ越し日から3ヵ月以内です。
この過程を経たとしても、補償を受けられない場合も多々あります。
特に、利用者が個人で梱包した段ボールの場合は要注意です。
外観に壊れた場所やへこんだ場所がないにもかかわらず、中を開けると物が破損していた場合には、責任の所在は利用者側にあると判断されます。
補償されるとはほとんどありません。
そういったケースに合わないためにも、
「梱包の段ボールは強度の強いものを選択する」
「壊されたくないものは自分で運ぶ」
などの対応策が必要になってきます。
また、段ボールに「割れ物注意」などの表示をしておくなど、運搬者に注意を喚起できるようにすることも大切でしょう。
引っ越し業者は、引っ越しのプロなので多くの場合、破損しないように適切に運びます。
しかし、万一破損した際にトラブルにならないためにも、利用者側の工夫も必要になってきます。
引越し中の破損 まとめ
引っ越し中の破損に関しては、修理できるものに関しては修理し、修理できない場合保険適用されます。
ただし保険には適用範囲があり責任が利用者側にあるのか、それとも業者側にあるのかによって判断されます。
トラブルにならないためにも、事前に確認しておくことをおすすめします。
これから引越し業者を探す・依頼する方は、見積のときに補償に関しても確認しておくといいでしょう。